産業廃棄物処理業者に必要な行政の許可とは

廃棄物処理法では、家庭から出るごみと事業者が出すごみを区別しています。事業者が出すごみを産業廃棄物といいます。工場や建設現場で生じるごみのことで、燃え殻や汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類といったように全部で細かく20種類のカテゴリーに分かれています。

そのなかでも、爆発性や毒性、感染性のある危険なものは、特別管理産業廃棄物としてより厳しくあつかうことが定められています。このような産業廃棄物が、日本では1年間に4億t近くも排出されています。いずれも、適正な処理を行わないと私たちの生活環境を害するようなものばかり。そのため、ごみを出す事業者自身にも、正しくリサイクルを行うことを義務付けているのです。

ただし、廃棄物の処理能力がある事業者はまれです。そこで、多くの業者は産業廃棄物処理業者に委託することになります。産業廃棄物処理業を行うには、かならずその土地の都道府県知事や政令市長の許可が必要となります。もし無許可で営業を行った場合には、「5年以下の懲役若しくは000万円以下の金、又はこれの併科」の罰則が定められています。もし知らずに委託したとしても、事業者も同じように罰則を受けなければいけません。

産業廃棄物処理のさいには、正しい業者をしっかりチェックすることも必要です。産業廃棄物処理業は収集運搬業と処分業に分かれ、それぞれ産業廃棄物と特別管理産業廃棄物ごとに許可を得なければいけません。また、かならず日本産業廃棄物処理振興センターの行う「産業廃棄物処理業の許可申請に関する講習会」を受けることになります。法人の場合は、代表者や業務を行う役員、事業場の代表者まですべて受講する必要があります。

開催の日程は公式サイトで確認できますが、1年に1回~数回しか開催されないので、あらかじめよく確認しておきましょう。許可申請には、講習会の修了証以外にもさまざまな書類を提出しなければいけません。手続きがとても煩雑なので、基本的には行政書士に依頼することになるでしょう。住民票や不動産登記事項証明書などの取得から、許可書の受け取りまで、すべて代理で行ってくれます。

5年間の実績を重ねた産業廃棄物処理業者には、より厳しい基準となる優良産廃処理業者認定制度も用意されています。事業の透明性や環境への配慮、さらには財政の健全性などが条件となります。優良産廃処理業者に認められることで、業務許可の有効期間が7年間に延長され、優良マーク付きの許可証をかかげることができるようになります。